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2024.10.04在校生

創立記念礼拝「新しい門とこれからの道 ~A NEW GATEWAY AND ROADWAY~」

2024年10月4日(金)関東学院六浦小学校 創立記念礼拝

聖書 :マタイによる福音書7章7~14節

説教題:「新しい門とこれからの道 ~A NEW GATEWAY AND ROADWAY~」関東学院教会 髙橋彰

おはようございます。今朝の礼拝は、わたしたちの「関東学院」という学校が、最初に創立されて始まってから140年になるという記念の礼拝です。

みなさんの知っている人や周りの人で140歳になるという人はいますか?いないですね。それくらい長くこの学校は続いています。初めの学校は「横浜バプテスト神学校」という名前で、イエスさまのことを日本の人たちに伝えるために学ぶ学校でした。名前や場所を変えながら、たくさんの人たちがこの学校で学ばれました。今、関東学院はこども園から大学生までたくさんの人が学ぶ学校になりました。

  わたしは今までに関東学院で勉強をした卒業生の人たちにたくさんお会いしました。その中で、今生きておられる一番の先輩は、関東学院教会の教会員で、今年100歳になられた、鈴木珠江(たまえ)さんという方です。彼女は小学校を卒業した後、お兄さんの勧めで、当時関東学院が行っていた、夜間の英語学校にに入学したのだそうです。当時の横浜は、他の国から来た人びとが多くいたり、港で貿易が盛んでしたから、英語を勉強して仕事をしたり、他の国のルーツを持つ人たちと一緒に暮らしていこうとしていた人たちがたくさんいたのです。夜の英語学校は、珠江さんのように小学校を卒業して入ってきた人も、大人で会社の偉い人も同じクラスで勉強をしました。若い人も大人も一緒になって、声を出して英語の発音を勉強したそうです。「You know that Charles is your friend」。何度も繰り返した言葉は100歳になっても忘れていません、と珠江さんが教えてくださいました。ところが、当時、英語を勉強することはだんだん大変なことになってきました。それは日本が他の国々と仲が悪くなってゆき、戦争も始めてしまったからです。あるクラスメートは夜の学校に来る時にバスの中で英語の勉強をしていたら、他の乗客から「敵の国の言葉なんか勉強するな!」と言われて殴られてしまったのだそうです。英語を勉強することは、他の国の人たちと共に生きるための大切な勉強だったのです。関東学院は英語の授業も、神さまを礼拝することも大事にして続けてきましたが、戦争が激しくなって、夜の英語学校は閉じなければならなくなってしまいました。本当に悲しいことですし、二度と繰り返してはいけない歴史です。

 珠江さんが「チャールズ・イズ・ユア・フレンド」と繰り返し覚えた言葉は、たぶん関東学院を横浜に戻して設立したチャールズ・テンネー先生の名前から使われていたのではないかなと想像します。テンネー先生は関東学院の土台を築いた大切な先生のおひとりです。

 テンネー先生のメッセージをわたしたちは今も英語で読むことができます。大学の正門を入ると左右の建物のガラスに英語の文章がプリントされているのです。それが「A New Gateway And Roadway」という題のメッセージです。皆さんも英語をよく勉強して、ぜひメッセージを読み取ってほしいです。その中でテンネー先生は次のようなことをおっしゃっています。

 「自分の中だけで完結してしまう学問はむなしいものです。本当の学問とは他者のためにあるもの、人びとを祝福するためのものなのです。・・・自分に必要なものを得るためだけではありません。世の中に広く奉仕する準備を整えるためなのです。」

テンネー先生は、関東学院で学ぶ人たちがよい学びをして、卒業して学校の門を出たならば、学んだことやその才能を用いて他の人たちのために奉仕する、人生を捧げる生き方をしてほしいとメッセージを残されました。

今日の聖書の言葉は、イエスさまの言葉です。

「求めなさい、そうすれば与えられる。」

神さまは、求めるわたしに必ずよいものを与えてくださいます。でもそれは、自分だけが得をしたり、良いことになったりするためではないのです。わたしと他の人が共によく生きられるためなのです。神さまは、わたしが誰かと一緒に生きるために必要な知恵も力もかならず与えてくださいます。だからわたしたちは神さまを信じて、わたしたちの知恵や力をおしまずに他の人のためにささげて、よいことをし合っていきたいと思うのです。

 みなさんひとりひとりが今日この学校で学ぶことが、あなたと、他の人のために祝福になりますように。神さまが豊かに恵みを与えてくださり、よい実を結びますように。お祈りしましょう。

  「あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない。だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」 (マタイ7:11-12)

 

 

 

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