私のポケット 創造への道
校長の小さなつぶやき(31)「私のポケット 創造への道」
六浦小の教育モデルの一つ、「私のポケット」。
自分(児童)が本当にやりたいことや研究したいことを自分でとことん追求する総合学習です。自分のしてみたいことを心の中から探し出して好きなように取り組んでみる活動です。原則は1年という長い時間をかけて根気よく続けます。
「私のポケット」を一歩進めた「ポケット・オプション」。
自分が取り組むことの分野に明るい先生のところに集まって、助言をもらったり実践的に取り組んだり、お気に入りの場所で何かを研究したりする活動の正規の授業です。
いずれも自由度が高く、主体性を大きく育くむ授業です。やってみたい自分、なってみたい自分を求めて、主体的に目標を定めて邁進します。
先週の「ポケット・オプション」の前日に5年生の女子児童3人が校長室に来ました。会議用の机の椅子に3人に横並びで座ってもらい、対面で会話が始まりました。
「いよいよ明日、ポケットの時間に自分たちのチョコレートを作ります。
できたのを食べていただけますか。」
「自分たちで作るんですか?」
「はい、それぞれが作ります。」
「おお~そうですか。私はチョコレートが好きなので喜んでいただきます。
ただ残念です。ごめんなさいね。明日は会議で不在なので、
誰がどれを作ったのか分かるようにして持ってきてくださいね。」
申し訳ないなぁと思いつつも、思いはチョコレートに飛んでいる。バレンタイン・デーのチョコレートを作るように作るのかなぁ、かわいい形になっているのかなぁ、この歳でもミルクチョコが好きなので甘いのがいいなぁ…。
3人の努力をたたえるどころか、「どんなチョコが来るんだろう?」と楽しみにしているいやしい自分がいました。さらに恥をさらせば、頭の中では、小5の女の子たちが作るチョコレートは、「これくらいのォ、こ~んな形でェ、甘いのォ~に違いない!」と思い込むしまつです。自己中、あ~恥ずかしい。・・・・・・ごめんね、ごめんなさいね。
ものごと、芸術的なことの習得や上達では、「まねる、繰り返す(なれる)、つくる」などと言われることが多いですが、「先ずは模倣から始まり・・・そして創り出すまで行く」を実践で示してくれました。3人の「いよいよ明日・・・」はこれだったのか。
K・Oさんはイチゴのフレーバー、N・Yさんはホワイト、K・Yさんはビター。
一つ一つのデコレートに工夫と自分の表現がある!
ポケット・オプションも時間をかけて
興味と関心を形にしていく。
お遊びではない。
バランスを考えてアソートで6つ!
これです。
うつくしいです!とても。
そして、
とても!きめ細やかで
丁寧なテイストです!
ミルクチョコレートよりも
はるかにおいしいチョコでした。