もう一つの運動会――まめ記者たちの時間競争
校長の小さなつぶやき(42) 「もう一つの運動会――まめ記者たちの時間競争」
まめ記者、全力取材!運動会をリアルタイムで伝える
「…みんな頑張っていて泣いちゃう(5年保護者)。みんな一生けん命やっていて見る側も元気をもらった(5年保護者)。」(新聞『こどもかんらん』運動会特集号・「保護者の方の声」の欄)
5月24日(土)第73回運動会の競技プログラム、児童出場17種目。自分の出場順番を気にしながらの取材活動が繰り広げられました。新聞係4年生 4人、5年生6人、6年生4人の計14人のまめ記者たちは時間と競争していました。そして運動会終了直後の『こどもかんらん』の発行。これは本当に感動ものです。
書いて、走って、また聞いて――取材も全力!
あらかじめ記事内容を企画し、構成的に版の8割は出来上がっています。が…、当日の天候やプログラムの進捗、勝ち負けの動きで内容が左右されることを予測しながら準備を進めてきました。そして当日は駆け足で取材です。
「『人気種目ランキング』―― 保護者の方と児童に一番楽しみな種目と心に残った種目を聞いた。すると右のような結果になった…①騎馬戦77票、➁紅白リレー36票、③台風の目26票、④・・・。」
この記事は順位で集計されている票数だけでも185票、得票が少なくて集計順位には表れない票のことを考えると、250人くらいには聞き回ったに違いない???と思うと本当によくやっています。まめ記者は走り、書き、そしてまた走るのです。
日記から新聞まで――段階的に育てる表現力
ところで、本校の作文の教育は日記作文からです。心の中にあるものを言葉として紡ぎ出す、最初の言語化する力の教育です。そして、学校文集『あさぎり』への作品に仕上げていく散文的作文の教育です。他の児童の作文を読み、作文表現をいろいろ学びながら、自分の伝えたいことを決め、伝わる言葉を捜し、伝わる文章を作り出す教育です。それから新聞制作での記事作文による教育です。
もう一つの運動会――新聞係の挑戦
学校新聞『こどもかんらん』の制作は、編集会議から始まり、取材をして記事を書き上げ、新聞に仕上げる活動です。限られた文字数の中で伝えたいことを的確に伝えるための作文力を付けるとても良い活動です。活きた現場から自己有用感を実感し、自己効力感もアップする活動です。そしてこの運動会特集号の凄さは、運動会の前後に発行されるものに加えて運動会終了直後に発行されるものがあることです。4年生以上の児童は全員、運動会当日も必ず、運動会の運営進行に関係するそれぞれの仕事に就きます。この『こどもかんらん』発行の仕事も運動会終日の係仕事です。時間と競争するもう一つの運動会でもありました。