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2024.03.05在校生

卒業礼拝

2024年3月5日(火) 関東学院六浦小学校卒業礼拝

メッセージ 「キリストが書いた手紙」 関東学院教会牧師 髙橋彰

 

「あなたがたは、キリストがわたしたちを用いてお書きになった手紙として公にされています。墨ではなく生ける神の霊によって、石の板ではなく人の心の板に、書きつけられた手紙です。」

コリントの信徒への手紙二3章3節

まもなく卒業を迎えるヨシュア・ヨナタン組のみなさん、おめでとうございます。みなさんの小学校卒業を、保護者の方がたと、そして教え導いてくださった教職員の方がたと一緒に、神さまのみ前で感謝の礼拝をささげて共に祝えることを心から感謝いたします。

わたしは昨年度の聖書の授業で一年間みなさんと共に学びをさせていただきました。授業ではクラス名の自分について1年の最後に丁大切に学びました。「ヨシュア」のストーリーと「ヨナタン」のストーリーをそれぞれ劇で演じてもらいました。ヨシュアは神の民を約束の地へと導くリーダーになった人です。この名前は、実は「イエス」のヘブライ語読みしたものでもあります。そしてヨナタンはダビデ王の親友で、ダビデを大切に愛してダビデの味方であり続けました。ヨシュアのように、勇気を出して歩み、ヨナタンのように友のために愛を尽くす人になれますように。みなさんには聖書の登場人物名がついたクラスで学んだことを誇りに思い続けてほしいです。

みなさんに特別な聖書の言葉を送ります。

あなたがたは、キリストが書いた手紙です

 みなさん一人一人がキリストの書いた「手紙」です、というのは面白いと思いませんか?あなたたち一人一人が、イエスさまからこの世界の人びとにあてて書かれた手紙のように、あなたたちが生きることを通してイエスさまのメッセージが伝わるのです、と言っています。

 

イエスさまは昔も今も世界中でたくさんの人たちに知られていますが、イエスさまはご自分では本も、手紙一通も、書き残していません。文字を書いていたかもわかりません。それでもわたしたちがイエスさまのことを知っているのは、イエスさまの話を聞いた弟子たちがそれを印象深く覚えていて、他の人たちに伝えたり、書き残したりしてくれたからです。イエスさまが言葉だけでなく実際に行って見せてくれたことも印象に残って、それを伝えたのです。

イエスさまご自身が「神さまからの手紙」のような方でした。わたしたちは神さまを見ることはできませんが、神さまは私たち人間にご自分の愛を伝えるために、イエスさまを遣わしてくださいました。神さまの愛を見て、聞いて、触れて、わかるようにしてくださいました。

 

神さまは「愛」の方ですが、神さまの愛は「遣わす愛」です。神の「愛」は、愛する相手を自分のところにずっと抱えて手放さないで抱えていることではありません。相手を信じて、送り出すことです。

神さまから送られたイエスさまも、弟子たちを世界中に送り出しました。弟子たちを信頼して、イエスさまの愛で愛するようにと励ましながらです。愛することは、相手を信頼して送り出すことなのです。

みなさんはこの学校でたくさんのことを学びました。みなさんは、関東学院六浦小学校が世界に送る手紙です。先生方は祈りと期待をこめて、今月みなさんを送別します。この小学校で学んだたくさんのことをみなさんがこれからの人生を自分の力で歩んでゆくための力にしてほしいです。そして、この学校で愛されて、信頼されて、送り出されることに自信をもって進み出して欲しいと願います。

 

人が「勉強する」こと・・・「教育」には二つの方向があると思います

一つは誰かの言うことを聞かせるために勉強をさせることです。昔、この場所ではそのような勉強が行われていました。戦争をする国のために、戦闘機を作る人を育てていました。言うことを聞かせて人びとが学んだ知識や技術を自国の利益のために利用する目的で行った教育でした。

戦争が終わった後、この場所は関東学院が使うことになりました。そこで、勉強することの目的は180度変わりました。

神さまの愛から始まり、学ぶ人たちを信頼して、どこへ出かけて行っても自分の知恵と力で生きられるように教えること。誰かのために自分の知恵や力を差し出して共に生きることが出来るように応援することです。

決めたルールを覚えてその通りにすればよいということでなく、一人一人の心が生きて働いて、その人がもっとも大切でよいことを考え出せるように、そして良いことを行うことが出来る勇気と意思、力を得られるようにと願って、あなたがたはいろいろな学びや体験をこの学校でしてきたのです。

今、関東学院六浦小学校で学びを終えるあなたを、神さまと、この学校の先生たちは、愛して、信頼して、送り出します。ヨシュアと共におられた神さまが、あなたと共にいつでも助けてくださいますように。お祈りします。

 

<祝福>

ヨナタンはダビデに言った。「安心して行きなさい。私とあなたの間にも、私の子孫とあなたの子孫との間にも、主がとこしえにおられるようにと、私たち二人は主の名によって誓い合ったのだから。」  サムエル記上20章42節

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