六浦小学校の学びについて(学校をお探しの皆様へ)
校長の小さなつぶやき(5)2022年5月20日
~六浦小学校の学びについて(学校をお探しの皆様へ)~
六浦小学校は、いま求められている「新しい学び」を伝統的に持ってきました。六浦小学校の学びのイズムを変化する社会に訴えるときが来た、と感じています。
たとえば、読む学びと書く学びで確かな言語力の基礎を育み、伝統の新聞づくりや探究的な学習で子どもたちの潜在力を引き出す。学びの特色を見える化した「六浦小学校教育モデルプラン」は2022年で4年目です。「主体的な学び」を3つに分けて、ワクワク感でいっぱいです。その3つは発展途上でこれからも進化します。
1つ目は、教科や単元ごとに選択型や複線型の授業とする「私のパレット」。⼦どもたちが⾃分でコースに分かれた授業を選び、認知主義型での学びで自走力と自己啓発力を高めます。2つ目の「私のポケット」は興味や得意を追求する総合的な学習です。定形型での知識吸収とは違う学びです。個性や感性を伸ばす構成主義的で主体的な学びです。3つ目の「私のドア」は、学校の生活環境を提案する発信型です。生活の中でそれぞれが「自己有用感」を体感し、「自己肯定感」を引き出します。各教科での学習スキルの到達の度合いだけを学力と見なすのではない学力観があります。「『のびる』を伸ばす」教育の実践です。未来に必要な力の種まきなのです。
10~20年先の社会は、全く経験しなかった変化につつまれます。5GとICTが今後さらに急激に発達します。AIとRPAがますます浸透します。人口減少が加速し消費傾向や経済規模が大きく変化します。街並みも変わるでしょう。それは、昭和に見た経済成長期の一次方程式的な変化ではなく、異次元の世界に飛び込むような変化です。未来は大きく変わります。その未来に、子どもたちが進みます。
新しい学びとは未来に求められる力を習得することです。そのために、教員には、タイムマシーンに乗って未来を見てくる気構えが欲しい。未来に必要な資質や力を育てるための「学び」とは何か?従来の固着した学力観に囚われずにその学びを実践する意気込みが必要です。
また保護者の皆様には、子どもたちを「放す」勇気が必要でしょう。それは「離す」勇気でもあります。波風体験をさせる。子ども自身の人生です。子どもたちは子どもたち同士の摩擦の中で関係形成力をつけます。保護者は子ども同士の摩擦に過干渉であってはいけません。また、子どもたちは自分の感性や関心を自ら引き出そうと様々な冒険や経験を欲しています。子どもの感性や関心を尊重せず、無理矢理型枠に入れるような育て方は大人のエゴに終わり、その結果失敗も少なくありません。
六浦の学びの根底にある理念は学びの目的まで一貫しています。それは隣人愛を深く理解し平和を創る人を育てるということです。その上で、変わらぬ真理に立ち、変わる社会への対応力をつけること。未来に繋がる教育を展開したいと思います。